2023年9月20日
男性からしましたら分厚い胸板、女性からしましたらバストアップや全身の引き締めなどは運動をスタートする際に多くの方がイメージをされていると思います。
その為の筋力トレーニングはまさしく大胸筋を鍛える運動であり、今回はその大胸筋のエクササイズについて記載したいと思います。
目次
先ず大胸筋のトレーニングメニューなどをご紹介する前に大胸筋について見てみましょう。
大胸筋は200近い人の筋肉の中でもトップ10に入る体積を持つ筋肉です。
この非常に大きい筋肉から、より分かり易く「大胸筋上部」「大胸筋中部」「大胸筋下部」と、場所が分かれているのも特徴です。その為、腕の使い方次第で作用される部位も変わってきますので、そこを理解しておく事でご自身に合った運動メニューが見つかると思います。
大胸筋上部は一番分かり易い部分になるかと思います。鎖骨の下から腕にかけて伸びている筋肉であり、「大胸筋鎖骨部」とも呼ばれており、腕を持ち上げたり斜め上方向に押し上げたりという動きに使われます。
大胸筋中部は身体の中心部である胸骨と肋骨に繋がる肋軟骨を起点として腕にかけ伸びている筋肉です。「大胸筋胸肋部」とも呼ばれており、腕を閉じる時に大きく働きがかかる筋肉です。大胸筋のなかでも広い部位にあたります。
大胸筋下部は一番下の方にあり、体積としても小さい部類に入ります。腹筋と隣接している事もあり、「大胸筋腹部」とも呼ばれています。腕を斜め下方向に押す時に働きがかかりますが、体積が小さいというのと、力を加えるタイミングが独特なので普段のトレーニングでも筋肉痛になり辛い部分でもあり、3部位の中でも意識が難しい部位になります。
先ずは「見た目」が大きく変化する事でしょう。特に男性の場合は分厚い胸板を作ることができ、トレーニングを行うにあたって1つの目標となるケースが多くあります。大胸筋を鍛えることによって、メリハリのある身体が作られ、洋服の上からでも効果の実感を得られる部位になります。
女性の場合はバストアップや、腹部とのメリハリを得られ、弛みの予防改善にも繫がります。女性が「胸のトレーニング?」と、クエスチョンマークが出るかもしれませんが、やる事のプラスの方が多くあります。
先述させていただきましたが、大胸筋は非常に大きな筋肉なのでトレーニング効果が出やすいというのもメリットの1つです。運動を続けるモチベーションとして、効果というのは欠かせません。最初は力が入り辛く、多くの重りを挙げられなかったり、回数をこなせない。キツイなどはもちろんありますが、成長過程を実感できる部分もあります。
他部位も一緒にトレーニング出来る強みがあります。大胸筋を鍛えるトレーニングの中で、一部を除いては多関節トレーニングという大胸筋以外(主に二の腕)の部位を使用しながらエクササイズを行う運動が主流になります。その為、大胸筋を鍛えながら二の腕のシェイプアップ効果も期待でき、まさに一石二鳥になります。
ダンベル・ベンチプレスは、ダンベルを使用した大胸筋と二の腕を使えるトレーニングです。(自宅などではペットボトル等で代用可能)
幅の狭い横になれるベンチ台の上で仰向けになり、ダンベルの上げ下げを行います。
1. 仰向けになり、ダンベルを持って腕を上に伸ばします。
2. 肘が90度直角になるように、肘を曲げながらダンベルをゆっくり下ろします。この時に胸のストレッチを感じます。下ろせる場合は不安が無い程度の所まで肘を床の方へ下ろします。
3. ダンベルを押し返すように上に向かって腕を伸ばします。
<注意点>
・ダンベルが目線の真上に来ることがありますので、ダンベル自体が胸と同じラインに来るようにします。
・肘を曲げる時はダンベルが床と平行になるように、肘を90度以上曲げ過ぎたり広げ過ぎたりしないようにしましょう。
ダンベル・フライは仰向けの状態から腕を外側に開いて閉じるという動きを行う大胸筋特化のトレーニングです。
1. ダンベルを持って仰向けになり、手首が内側を向くように腕を伸ばします。
2. 肘を軽く曲げながら、12時の方向にあったダンベルを3時と9時くらいの位置まで下ろしてきます。この時に胸のストレッチを感じましょう。
3. 半円を描くように元の位置までダンベルを戻します。
<注意点>
・ダンベルが目線の真上に来ることがありますので、ダンベル自体が胸と同じラインに来るようにします。
・肘を伸ばすと怪我に繫がりますので肘を曲げ、重みを胸で受け止める意識を持ちます。
大胸筋は上部/中部/下部と部位が分かれるとお伝えしましたが、筋トレメニュー①〜②は主に中部をメインと使うトレーニングです。
次は上部と下部をより使用出来るメニューを記載します。
トレーニング方法は上記の1〜②と同じになりますが、異なるのが背もたれの「スタンス」です。
インクラインとは、背もたれが上に45度前後を目安としてセットした状態で行い、大胸筋上部をメインで鍛えられます。
デクラインとは、下に10度位から傾けた状態で行い、大胸筋下部をメインで鍛えられます。
スポーツジムでは角度調整が行えるベンチ台が置いてあるケースがありますが、ご自宅ではセットが難しいトレーニングになります。
<注意点>
・デクラインは頭が下になり、力を入れにくく不安が生じるトレーニングになります。
難易度の高いトレーニングとなりますので十分に他のトレーニングに慣れてきてから実施しましょう。
プッシュアップとは、「腕立て伏せ」を示し、大胸筋と二の腕を主に鍛えることのできるトレーニングです。
ジムにあるようなマシンやダンベルを使用せずに、場所さえあれば行えるトレーニングになります。
1. うつ伏せの状態から、胸の横に手のひらをつけ腕を伸ばします。
2. つま先で床を支え、膝を床から離しゆっくりと肘を曲げ下に下り肩甲骨を内側へ寄せていきます。
3. 胸と腕の力を使って床を押し、身体を床から離します。
膝付きプッシュアップとは、上記のプッシュは膝を伸ばして行うのに対して、膝を付いて行う「腕立て伏せ」になります。
※その際に腰が反り易くなるので腰の反り過ぎに気を付けましょう。
運動方法は上記①と同じで問題ありません。その中で、膝をついて行うことによって強度が下がり、女性でも行いやすいトレーニングです。①はキツイと感じられる方が多くいらっしゃると思いますので膝付きからスタートしてみても十分効果は得られます。
手のひらを身体の中央で合わせ、中央に向かって力を入れていく事によって大胸筋が内側に力が入るトレーニングが可能です。
1. 背筋が伸ばせる楽な姿勢で座ります。
2. 両掌を身体の中央で合わせ、肘を手首と平行になる位に上げます。
3. 左右から中央に向かって力を込め、3〜5秒程度キープします。
4. 力を抜き、3を10回程度繰り返します。
※重たい雑誌などを挟んで行うと強度が上がり効果も高まります。
<注意点>
・力を入れた時に呼吸が止まりやすくなりますので、呼吸を止めずに行いましょう。
大胸筋のトレーニングに大きなデメリットは存在しませんが、大胸筋のトレーニングに限らず先ずは無理をしない事と、しっかりと運動の内容を把握しましょう。
フォームなどに不安がありましたら、先ずは何も持たずエアーで動きの確認、イメージトレーニングをしてから行うのもポイントになってきます。
その中で少しだけデメリットも見てみましょう。
人の表に見えている筋肉は拮抗しており、片方の筋肉が縮むと反対側は伸びるという仕組みになっています。大胸筋は表側にあり、拮抗する筋肉。拮抗筋は裏側の広背筋になります。
大胸筋ばかり特化して鍛えてしまうと、その力で方が内側に引っ張られ、肩が前に出てしまい背中が丸まっていく傾向が考えられます。1箇所の姿勢が悪くなるのは連鎖して他の箇所にも影響が出る可能性がありますので、拮抗筋は元より、全身バランスよくトレーニングは行いましょう。
大胸筋のトレーニングは「キツイ」や、トレーニングの安全という目線ではやや不安を感じる部分が少なからずあります。
まず、キツイというのは力を入れずらいというのが考えられます。普段は腕を使う機会が多い中で、胸の力を使って生活をするという機会は少ないからです。
慣れてきたら高重量も扱えてきますが、それまでは無理のない重りで、出来る範囲で行いましょう。
また、ご紹介したダンベル・ベンチプレスなどはダンベルが身体より上にあるので、「落としたらどうしよう」「怖い」など、感じられるトレーニングです。
こちらも重たい重りで始めると支えきれずに落とす可能性があるので、徐々に増やしていくようにしましょう。
大胸筋のトレーニングに限らず、運動後は筋肉が収縮していきますので、使用した部位は念入りにストレッチを行い、次の日への疲れを少しでも減らし、筋肉軽減に繋げたいところです。
難しいものはありませんので、幾つか大胸筋のストレッチをご紹介します。
立った状態でも、座った状態でも行えるストレッチです。
1. 両手を腰の後ろで組みます。
2. 腕を伸ばした状態で、少しづつ上に上げていきます。
※肩甲骨を寄せ、胸を張ります。
3. 呼吸を止めないように、10秒前後キープし、数回繰り返しましょう。
立った状態の方が行いやすいストレッチです。
1. 肩の高さで手の平を壁につきます。
2. 手の平は固定した状態で、状態を反対側へ捻じりながら胸が伸びていると感じる位置を探します。
3. 呼吸を止めないように、10秒前後キープし、数回繰り返しましょう。
4. 反対側も行います。
※壁に付く位置を肩より高くすると大胸筋下部が。肩より低い位置で行うと大胸筋上部が伸びます。
いかがでしたでしょうか。大胸筋のトレーニングはたくましくしたい。バストアップをしたい。などの目的の他にも大きい筋肉ですので、身体全体の代謝が上がることが重要視される理由もあります。
繰り返すようですが、脚のトレーニングなどに比べて最初はとてもキツく感じるトレーニングです。
しかし、プラスになる事を意識して無理ない程度にとにかく繰り返すというのを忘れずに行ってみていただけると良いと思います。
指導歴18年のINSPA社員。
INSPAのヨガ養成部門「アカデミア」の講師として、身体の基礎知識や解剖学など一から研修し、未来の輝くヨガインストラクター・トレーナーの育成を手がける。
‣保有資格
JHCAフィジカルコンディショナー
ラディカルフィットネス:ファイドウ オフィシャルトレーナー
ラディカルフィットネス:ユーバウンド オフィシャルトレーナー
全日本剣道連盟 剣道四段 剣道指導者
‣指導実績
フィットネスクラブでの指導
累計スタジオレッスン本数3,500本
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