2023年10月25日
「英雄」のポーズは、戦士のポーズともいわれ、ヨガの代表的なポーズのひとつです。ヒンドゥー教の神様である、シヴァ神の髪の毛から生まれた戦士たちを表しているといわれています。
英語では、Warrior(ウォーリアー)、サンスクリット語では「ウィーラバッドゥラ・アーサナ」(ヴィーラバドラ・アーサナ)などと呼ばれています。ウィーラバッドゥラが「シヴァ神の髪の毛から生まれた戦士たちの名前」を指し、アーサナは「ポーズ」という意味です。
英雄のポーズは1から3と、難度に応じてバリエーションがあります。
各難度のポーズは一連で行うことができますので、自分のレベルに合わせて試してみるといいでしょう。
英雄のポーズは、体幹を鍛え、全身を強化することができます。大きな動きを伴うため、内臓にも良い影響を与え、便秘や肩こり、背中のこり、足のむくみまで解消できる万能のポーズといわれています。
特に、上体を反らすことで肩甲骨周辺の筋肉がほぐれますので、肩こりの解消にはもってこいのポーズでしょう。
また、ポーズを支えるために下半身の力を使いますので、太ももやふくらはぎ、お尻など下半身の引き締め効果も期待できます。
動きが大きいので、血行促進、ストレス解消や集中力アップ、倦怠感を軽減する効果もあるとされています。
全身を引き締め、爽快な気持ちになれるポーズだといえるでしょう。
1:まっすぐに立ちます。片足を大きく前に出し、もう片方の足を後ろへ下げます。
2:息を吐きつつ、前に出した足のひざを曲げて腰を落とします。このとき、曲げたひざの角度が90°になるようにします。
3:ゆっくりと息を吸い、両手を頭の上で合わせましょう。手を合わせるのが難しければ、両手を上げるだけでもOKです。
4:視線を上に保ちつつ、背筋を伸ばしてゆっくりと反ります。背中を痛めないよう、徐々に時間をかけて行いましょう。
そのまま胸や腹部が伸びていることを意識しながら数回呼吸を行い、安定させます。
初心者の方は、まずはここまでを試してみましょう。
5:英雄のポーズ1(初級)ができたら、そのまま足を大きく開きます。
頭の上で合わせていた両手を広げ、左右に伸ばします。
肩に力が入りすぎないように気を付けて、床と両手が平行になるように意識してください。
6:次に、息を吐きつつ、広げたひざが再び90°の角度になるように腰を落としましょう。
下半身で体を安定させることを意識してください。
これで英雄のポーズ2(中級)は完成です。床を踏みしめながら、ゆっくりと数回呼吸してみましょう。
7:両足を閉じ、まっすぐ立ちます。
8:両手を頭の上で合わせ、息を吐きながら上半身を前に倒していきます。
上半身を倒すのと同時に、片足を後ろに上げていきます。
9:後ろに伸ばした足の指先からお尻、手の指先までが一直線に、床と平行になるようにバランスを取ります。
前後左右のバランスを足1本で支える必要があるポーズですが、手足を伸ばすようなイメージをするのが安定させるポイントです。
ポージングが完成したら、数回ゆっくりと呼吸をし、安定させます。
英雄のポーズは、難度ごとに内容が大きく異なります。新陳代謝を促す効果が大きいですが、体にかかる負荷が大きいという側面もあります。
下記のアドバイスを参考に行うようにしてください。
・ポーズを行う際は、呼吸を意識しましょう。初級~上級のそれぞれで、ゆっくりと深呼吸を行って、姿勢を安定させることが大切です。
・それぞれの型は、必ずお手本どおりにやらなければならないものではありません。体に負担がかかる場合は、無理をしないようにしましょう。
・英雄のポーズは、足・背中に負担をかけやすいポーズでもあり、初心者は注意が必要です。また、段階を踏んで行うようにしましょう。
・どのポーズも、上半身に力が入りすぎるとバランスを崩してしまいます。下半身でしっかり安定を保ち、上半身は力みすぎないように心掛けてください。
・英雄のポーズ1(初級)で、両手を合わせたときに体がつらければ、無理に手を合わせず、近づける程度でOKです。