2024年10月19日
お尻周りというのは女性の体系維持としての需要、またスポーツクラブでの要望の中で、お腹周りや脚周りに次いで多くのご意見をいただく部位になります。
捉え方によっては「脚のトレーニングをしていればお尻も使えてるでしょ?」という意見もあると思います。もちろん使えてはいますが、より効果が出るような方法も記載し、少しでも参考にしていただけたらと思います。
目次
メリハリのある身体は、平面的な横幅の大小だけでなく立体的な凹凸で構成されています。
身体の凹凸は、正面側については鏡を見ることで自分でも意識しやすいですが、後側・横側についても意識するのは難しいものです。後側・横側についても意識して取り組んでいくことで立体的なメリハリのある身体が仕上がります。
結果が出てくると、正面からだけでなく、後側・横側からの自分の姿にも自信が持てるはずです。
お尻は下半身と連動しているので、使用頻度という意味では少なくない部位になります。
しかし、その他にも隠れて連動しているのがお腹周りと腰周りで、お尻の弱体化によって骨盤のズレや、腰痛などにも影響が出始めてきます。「見た目」だけでなく健康という意味でも重要な部位と言えるでしょう。
お尻を鍛える事によって得られるメリットは「見た目」だけではありません。
人の身体には非常に多くの筋肉が存在しますが、その中で大筋群と呼ばれる面積の広い筋肉はそう多くはありません。その中でお尻の筋肉は大筋群の部類に入りますので、筋量が増えれば基礎代謝の増加にも繋がり、太り辛い身体にもなってきます。
腹筋トレーニングはボディメイクであったり、ダイエットの運動でほぼ必ずと言っていい程取り入れられる運動です。しかし、腹筋ばかり鍛えていくと次第に骨盤が後傾し始めて腰が丸まり綺麗な姿勢とは呼べなくなってきます。そこで同時にお尻を鍛えていくとバランスが取れ、綺麗な身体に仕上がります。
多くの方が長距離を歩いたり、ずっと立ちっぱなしの1日を過ごした後に感じるのは先ずは「脚が疲れた」だと思います。しかし、「お尻が疲れた」という方は少ないのではないでしょうか。
このことからも脚周りの疲労を感じる方が多い為、ケアを取り入れる頻度は高くなりますが、脚と連動しているお尻もかなり疲労が溜まっているようになります。既述しましたが大筋群ということから疲労やコリからの血行不良が続くと浮腫みにも繋がります。お尻周りのケアを行うのも忘れずにしたいですね。
最後はやはりスタイルでしょうか。こちらも既述していますが立体感があると非常にスタイルが良く見えます。ヒップアップしていると脚が長く見え、引き締まっていると細く見えたりします。
デニムジーンズなど、ボディラインに沿った服装の時は尚更見栄えがするでしょう。
お尻の筋肉は主に大臀筋、中臀筋、小臀筋の3つで構成されています。大臀筋はお尻全体のボリュームを作り出し、ヒップアップに重要です。中臀筋と小臀筋は、お尻の引き締めや体のバランスを保つ役割を担います。これらの筋肉をバランスよく鍛えることで、美しいヒップラインが作られます。
先ず、どのような状態だったらお尻のトレーニングを始めるべきか。という観点についてですが、一番はいまの自分に満足しているか否かというのが第一です。しかし、それではその時の気分や今後のモチベーションに影響が出てしまうかもしれませんので、あくまでも1つの参考程度ですが、脚にフィットするデニムなどを着用し、鏡などで脚と腰周りをチェックしてみましょう。
その中で、先ずは後ろ向きでお尻が肩幅程度まで広がっている。又は、横向きで見た時にお尻の張りがなくのっぺりしていたら筋力低下が伺えると思います。
ここからは美尻になるためのトレーニングを幾つかご紹介します。
スタート前に抑えておきたい点として、股関節の動く方向によってアプローチのかかるお尻の筋肉部位が異なる。ということです。
簡単にいいますと立った状態で脚を前後に動かすと大殿筋という尾てい骨から左右にある筋肉を使うためヒップアップに効果的です。また、脚を左右に動かすと中殿筋と大殿筋の横側を使え、お尻の横幅を小さくするシェイプアップ効果が期待できます。
※回数は10回~15回を3セット程度を目安とします。
脚を肩幅程度に広げ、両手は前に伸ばすか、腰にあてます。
背筋を真っすぐ伸ばしながら、後ろの椅子に腰を下ろすイメージでお尻を下におろしましょう。
ももが、床と平行になる程度まで下ろせたら下ろし、ゆっくりと立ち上がります。
呼吸は息を吸いながら下ろし、吐きながら上がります。
※注意点
・膝とつま先は正面に向ける。
・腰を下ろした時に膝が前に出ない。
・背中が丸まらない。
綺麗なフォームで行うには慣れが必要ですが、脚全体を使え、お尻周りのトレーニングになります。
※片脚ずつ行います。以下右脚のトレーニングで記載します。
両手を腰におき、右脚を前に踏み出します(歩く幅よりやや広く)。
背筋を伸ばした状態で膝とつま先を正面に向け、ゆっくりと左膝を床に近づけます。
その際に両脚の足首~膝。膝~股関節の角度が直角になっているように脚幅を確認します。
ランジは後ろ脚にも負荷がかかっていますが、基本的には前脚を意識してトレーニングをします。
左膝が床に近づきましたら、右脚で床を蹴るイメージを持って身体を元の位置に戻します。
※注意点
・膝を下ろした際に前脚の膝が足首より前にいかないようにします。
・膝を下ろした際に状態が前に倒れないようにします。
両手は床に置いて仰向けの状態になります。
両脚の踵を座骨(お尻)の方へくっつかない程度に引き寄せます。
腰を床から離すようにお尻の力を使って持ち上げます。
腿からお腹まで綺麗な坂になるくらいまで上げられたら腰を戻します。
※注意点
・最初の仰向けの状態時に、通常のヒップリフトより踵をお尻に引き寄せています。
踵とお尻が離れた状態で行うとモモ裏に負荷が強く入るので、お尻を鍛えたい時は踵をお尻の方へ近づけるのがお勧めです。
※片脚ずつ行います。以下右脚のトレーニングで記載します。
うつ伏せで四つん這いの状態になります。
右脚の膝を伸ばし、踵を腰のラインから上にくるように脚を持ち上げます。イメージとしては踵が天井から吊り上げられている感じです。右の腰が開く手前で元の位置に戻します。
別バージョンとして、膝を90度に曲げた状態でも行えます。上記のやり方で腰が開きやすい方はお勧めです。
※注意点
・足首は伸ばさず、踵を天井に向けて上げる事を意識するとよりお尻に効いてきます。
・脚を上げた際に腰が開き過ぎるとお尻から力が逃げていきますので気を付けましょう。
※片脚ずつ行います。以下右脚のトレーニングで記載します。
お尻の横側を鍛えられるトレーニングです。王道のトレーニングとなり、これ1つで充分と言える程の効果が期待できます。
横向きになり、耳から/肩/腰骨/くるぶしまでが一直線になるようにします。
手は楽な位置で構いません。つま先は正面を向け、上にある脚を持ち上げます。その時にくるぶしが天井に吊り上げられているイメージで行いましょう。
※注意点
・状態が前後に傾いたり、腰や股関節が曲がるとお尻から力が逃げていきますので気を付けましょう。
・つま先を下に向け、踵を天井に向けるとお尻の外側から中心にかけての部分を鍛えられます。
ベンチや台に背中を預け、膝を90度に曲げて床に足をつけます。お尻を締めながら腰を持ち上げ、体が一直線になるようにします。お尻をしっかり収縮させた状態を1秒キープしてから、ゆっくりと腰を元の位置に戻します。腰を持ち上げる際には、お尻を意識して動かすことが大切です。
足を肩幅に開き、まっすぐ立ちます。片足を横に大きく踏み出し、その足の膝を曲げて腰を落とします。もう一方の足は伸ばしたままにします。腰を落とすとき、膝がつま先の方向に向かうようにし、背筋はまっすぐに保ちます。お尻の外側を意識しながら、ゆっくりと動かすことが効果的です。
片足を後ろに置いたベンチや台に乗せ、もう一方の足を前に出します。前足の膝を曲げて腰を落とし、後ろ足は支えとして使います。このとき、前足の膝がつま先を超えないように注意しながら、背筋をまっすぐに保ちます。ゆっくりと元の位置に戻り、反対側の足も同様に行います。
台や階段の前に立ち、片足を上に乗せます。足の力を使って体を持ち上げ、もう片方の足を台の上に持ち上げます。ゆっくりと元の位置に戻り、反対の足も同様に行います。しっかりと膝を持ち上げることで、お尻や太ももにより効果が期待できます。
お尻に直接効かせる運動ではないものの、ふくらはぎや脚全体を引き締めることで、トータルで美しいシルエットを作りやすくなります。
足を肩幅に開いて立ち、つま先をまっすぐ前に向けます。つま先立ちになるように、かかとをゆっくりと持ち上げます。最も高い位置で数秒キープしてから、ゆっくりと元の位置に戻します。バランスを保ちながら、ふくらはぎにしっかりと負荷がかかるように行いましょう。
片足を前に出し、膝を曲げて床につけ、もう一方の足を後ろに伸ばします。体を前に倒しながらお尻の筋肉を伸ばします。お尻が心地よく伸びるのを感じたら、その姿勢を20〜30秒キープします。反対側も同様に行います。
仰向けに寝て、片膝を胸の方向に引き寄せます。もう一方の足首を引き寄せた膝の上に乗せ、両手で膝を抱えます。この姿勢でお尻の筋肉がしっかりと伸びているのを感じたら、20〜30秒キープします。左右交互に行いましょう。
四つん這いの姿勢から、右足を右手の外側に踏み出し、左足を後ろに引きます。両肘を床につけ、可能なら左膝を床から浮かせます。手と腕で床を押し、背筋を伸ばして胸を起こし、股関節やお尻周りがしっかりとストレッチされているのを感じましょう。20〜30秒キープしたら反対側も行います。
左足を前に曲げて右足を後ろに伸ばし、右足を体の後ろで曲げて肘に引っ掛けます。頭の後ろで指を組み、胸を開いた状態で呼吸を続けます。足を変えて同様に繰り返します。
両膝を曲げて胸に引き寄せ、足の裏を天井に向けます。手で足を引き寄せ、脇の下に向かって膝を近づけます。気持ちのいいところで深い呼吸を3〜5回繰り返してリラックスします。
お尻は普段日常的に動かしてはいますが、身体への負荷として使用する機会は限られています。
お尻のトレーニングを行うと筋肉痛になると思いますので、実践したトレーニングと筋肉痛が起きている部位の照らし合わせをするとトレーニングが合っていたのかなどの確認が行えます。
また、お尻は複数の筋肉痛から成り立っており、脂肪がついている為筋肉自体の確認は難しいかもしれませんが、サイズ感として効果の確認をすると結果は必ず出ます。
普段動かさない程、動かした後の効果は出やすいので目に見えて効果が現れるでしょう。
お尻に効くヨガポーズを豊富に取り揃えたカルドのレッスンで、ヒップラインを引き締めませんか?大臀筋をはじめとするお尻の筋肉をしっかりと伸ばし、鍛えることで、理想のスタイルを手に入れましょう。ヨガで美尻を目指すなら、カルドがあなたの味方です!
お尻のトレーニングは非常に沢山存在します。さり気なく行ったトレーニングでも筋肉痛が起こると、「あ、このトレーニングお尻にも効くんだ」という発見も多くあります。
自分に合ったトレーニングを探すのは大変かもしれませんが、とにかく続ける事が重要になりますので、自分の身体が変わるビジョンを見失うことなく継続してみてください。
指導歴18年のINSPA社員。
INSPAのヨガ養成部門「アカデミア」の講師として、身体の基礎知識や解剖学など一から研修し、未来の輝くヨガインストラクター・トレーナーの育成を手がける。
‣保有資格
JHCAフィジカルコンディショナー
ラディカルフィットネス:ファイドウ オフィシャルトレーナー
ラディカルフィットネス:ユーバウンド オフィシャルトレーナー
全日本剣道連盟 剣道四段 剣道指導者
‣指導実績
フィットネスクラブでの指導
累計スタジオレッスン本数3,500本
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